【 保守主義の原則 】
企業の財政に不利な影響を及ぼす可能性がある場合には、これに備えて適当に健全な会計処理をしなければならない。
【 保守主義の原則の適用例 】
低価基準による資産評価
後入先出法による売上原価の計算(急激な物価上昇時)
割賦販売における引渡基準に対する回収基準
減価償却における定額法に対する定率法
引当金計上金額の見積り
【 保守主義の原則の要請内容 】
ある会計処理を行うにあたって、幾通りもの判断ができる場合には、予測される将来の危機に備えて慎重な判断に基づく会計処理を行うことを要請している。
【 保守主義の原則と真実性の原則の関係 】
保守主義の原則は、一般に公正妥当と認められた会計処理の原則及び手続の枠内で適用されている限り、真実性の原則に反するものではない。しかし、過度の保守主義は、期間損益計算を不適正にさせる結果となるため、真実性の原則に反し認められない。