ブログ

医療安全管理 The Joint Commission National Patient Safety Goals Goal6 翻訳

The Joint Commission   National Patient Safety Goals Effective January 2017 Hospital Accreditation Program

Hospital National Patient Safety Goals Goal 6  を翻訳しました。

NPSG.06.01.01 臨床警報システムに伴う害を軽減する 

臨床警報システムの安全性を向上させる。

NPSG.06.01.01の理論的解釈

臨床警報システムは、介護者に潜在的な患者の問題を警告することを目的としているが、適切に管理されていないと、患者の安全を脅かす可能性がある。これは多面的な問題である。場合によっては、個々のアラーム信号を検出することが困難な場合もある。同時に、多くの患者を看護する場所には多数の警報信号があり、その結果生じる騒音および情報は、スタッフの感受性を低下させ、警報信号を逃したり無視したり、無効にする傾向がある。効果的な臨床警報システム管理に関連するその他の問題には、アラームを備えたデバイスの数が多すぎであり、実行可能なレベルではない標準設定(初期設定)と、アラームの設定できる範囲が狭すぎることがあげられる。これらの問題は、病院間で異なってくるし、また同じ病院内であっても部署間で異なってくることさえもある。

これは重要な安全上の問題であるという一般的合意がある。ユニバーサルな解決策はまだ特定されていないが、病院が自らの状況を理解し、臨床警報システム管理に対する体系的かつ調整されたアプローチを開発することが重要である。標準化は警報システムの安全管理に貢献するが、特定の臨床ユニット、患者のグループ、または個々の患者に合わせてソリューションをカスタマイズする必要があると認識されている。このNPSGは、患者の安全と最も直接的な関係がある臨床警報システムの管理に重点を置いている。警報システム管理ソリューションが特定されると、このNPSGはベストプラクティスを反映するように更新される。

NPSG.06.01.01のパフォーマンスの要点

1.指導者は病院の優先順位として警報システムの安全性を確立する。

2.以下の事項に基づいて管理する最も重要なアラーム信号を特定する:

 – 医療スタッフおよび臨床部門からの入力

– アラーム信号が受信されなかった場合、または故障した場合のリスク

– 特定のアラーム信号は必要であろうとなかろうとアラームノイズおよびアラーム疲労の一因となる

– 内部事故の履歴に基づく患者の害の可能性

– ベストプラクティスおよびガイドラインの公開(医療機器のリスク管理の詳細については、標準EC.02.04.01をご参照)

3. 上記のEP 2で特定された警報を管理するための方針と手順を確立し、最低でも次のように対処してください。

– アラーム信号の臨床的に適切な設定

– アラーム信号を無効にできる場合

– アラームパラメータを変更できる場合

– 組織内の誰がアラーム変数を設定する権限を持っているか

– 組織内の誰がアラーム変数を変更する権限を持っているか

– 組織内の誰がアラーム変数を「オフ」に設定する権限を持っているか

 – アラーム信号の監視と応答

 – 正確な設定、適切な操作、およびdetectability検出可能性のために、個々のアラーム信号をチェックする

(For more information, refer to Standard EC.02.04.03) (詳細については、標準EC.02.04.03をご参照)

4.職員と免許を持っている独立した実務家に彼らが責任を持つ警報システムの目的と適切な操作について教育すること。

関連記事

  1. 医療コミュニケーション 医療者と医療者の関係 阻害要因
  2. 競争戦略
  3. 医療の質 ドナベディアン
  4. 医療機関の方々へ 新入職員様向けの医療安全3カ条を作成してみまし…
  5. HROについて
  6. データベース思考について 九州大学大学院 馬場園明教授
  7. ゴール、目的、目標の違い
  8. 病院全体を方向づける方法について
PAGE TOP