戦略分析のための基本ツールとは、戦略を策定する際に、競争や環境の現実認識を組織内で共有化する上で、重要かつ汎用性の高い基本分析ツールで定量的なツールです。ツールの種類は多々ありますが、代表的なものとしては、①マーケットライフサイクル、②規模の効果、③マーケットセグメンテーション、④ポジショニング、⑤競争力の源泉などがあります。
今回はその内、マーケットセグメンテーションについて説明します。
マーケットセグメンテーションとは、市場を切り分けてその一部に効果的に対応することで他社に対する優位性を築こうとするものです。市場の切り分けは、「ユーザーのニーズ」の境界を探すことから始まり、その変数としては、地理的変数や人口動態変数、心理的変数、行動変数などがあります。ベンツやBMWが自動車市場全体ではなく、「高所得者」等に的を絞って事業展開し、独自の地位を築いたことなどは好事例の一つです。