ノンテクニカルスキルとは、コミュニケーション、チームワーク、リーダーシップ、状況認識、意思決定などを大きな柱に据え、人と人の関係に焦点を当てた認知的・社会的スキルのことである。臨床を実践するための専門的な知識や技能であるテクニカルスキルとともに、チーム医療における安全や質の確保に必要なものであり、臨床現場における人為的なエラーの回避、ひいてはチーム全体のパフォーマンスの向上に期待されている。これまでノンテクニカルスキルは個々人の研鑽に委ねられてきたが、テクニカルスキルとともに医療安全を高める両輪として、医療チーム内のコミュニケーションを促進するために、ISBAR、コールアウト、チェックバック、引継ぎなどの技術が開発されている。