【 明瞭性の原則 】
企業会計は、財務諸表によって利害関係者に対し必要な会計事実を明瞭に表示し、企業の状況に関する判断を誤らせないようにしなければならない。
【 明瞭表示の具体例 】
1.重要な会計方針の注記
[意義]
会計方針とは、企業が損益計算書及び貸借対照表の作成にあたって、その財政状態及び経営成績を正しく示すために採用した会計処理の原則及び手続き並びに表示の方法をいう(注解1-2)。
[目的]財務諸表に記載された数値の算定根拠の明示
①財務諸表の期間比較可能性の確保
②重要な後発事象の注記
[意義]
後発事象とは、貸借対照表日後に発生した事象で、次期以後の財政状態及び経営成績に影響を及ぼすものをいう(注解1-3)。
[趣旨]
企業の将来の財政状態及び経営成績を理解するための補足情報として有用であるから、重要な後発事象は財務諸表に注記しなければならない。
【 明瞭性の原則の要請内容 】
財務諸表による会計情報の適正開示と明瞭表示を要請している。
【 明瞭性の原則の適用例 】
重要な会計方針を開示する
重要な後発事象を開示する
区分表示の原則に従う
総額主義の原則に従う
科目の設定にあたって概観性を考慮する
重要事項を注記によって補足する
重要項目には附属明細表を作成する